コラム
「再エネ100宣言 RE Action」 とは・・・
企業、自治体、教育機関、医療機関等の団体が使用電力を100%再生可能エネルギーに転換する意思と行動を示し、再エネ100%利用を促進する新たな枠組みです。
*再エネ100宣言 RE Action URL https://saiene.jp/
以前にこのコラムで「RE100」をご紹介させていただきました。「RE100」は事業活動に使用される電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目標として創設されたプロジェクトで、アップル、マイクロソフト等世界の大手企業、ソニー、イオン、大和ハウス工業などの日本企業が加入しております。
この「RE100」が年間消費電力量50GWh以上の大企業等を対象にしているのに対し、今回取り上げております「RE Action」は「RE100」の基準未満の消費電力の企業や団体が参加する枠組みです。一言で言うと「RE100」の中小版といった感じでしょうか。
2050年までに消費電力の100%を再エネ由来にすることを宣言し、途中経過(例えば2030年、2040年など)の再エネ比率を目標値として設定し、そのための活動を行っていくというものです。
2019年10月に設立された新しい枠組みですが、脱炭素の流れもあり会員が増加中です。
気候危機が全世界、人類共通の大きな問題でありSDGsでも取り上げられていることは皆様もご承知のことと思いますが、ビジネスの分野でもESG投資などで気候危機対策をおろそかにしている企業への投資が引き上げられ、企業経営にも大きな営業を与えております。
これらのことが株式公開をしている、あるいは大量に商品を販売している大企業の問題で、中小企業には関係ないと考える方もおられるかと思います。しかし、既に2018年の調査で「RE100」に取り組む企業の44%が自らのサプライチェーン(仕入れ先)に対して脱炭素のはたらきかけを行っており、17%が今後はたらきかけを行う予定と回答しています。つまり取引先の選択条件に「脱炭素化」の要素が入ってきていると言うことです。
このように、脱炭素への取り組みが中小企業のビジネスにも影響を与え始めており、この傾向は年々強くなって行くと思われます。
脱炭素化、低炭素化を実現するために中小企業でもできることはたくさんあります。
- 省エネルギーを進める
- 運用でムダを削減する・・・・ムダな照明を消す、空調を適切な温度設定にする
- 省エネ型の機器に更新する・・LED、省エネ型空調・給湯設備等の導入
- 再生可能エネルギーを作り使う
- 自家消費型の発電設備を導入する・・・太陽光、小型風力、バイオマスなど
- 再生可能エネルギー由来の電力を購入する
- 電力会社のCO2ゼロの電力メニューに切り替える
気候危機とつながるエネルギーの問題は広く世界、人類共通の問題であると共に、長期にわたり影響が続く問題です。それが私たちの企業活動や生活にとってどういった意味を持つのか、少し長い時間軸で考えなければならないと思います。