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1.令和4年度の概算要求額
9月7日に財務省より発表された「令和4年度一般会計概算要求・要望額」によると、経済産業省と環境省の概算要求額は以下の通りです。
所管 | 概算要求額 | 比較増減額 |
経済産業省 | 10,825億円 | +1,655億円 |
環境省 | 4,345億円 | +1,112億円 |
上記からもわかるように、経済産業省、環境省ともに大幅な増額となっています。
2.環境省の補助事業
ではここからは環境省が発表している来年度の補助事業の内容についてご紹介いたします。
(1)地域脱炭素移行・再エネ推進交付金
こちらは「地域脱炭素ロードマップ」に基づき、脱炭素事業に意欲的に取り組む地方公共団体等を複数年度にわたり継続的かつ包括的に支援する事業です。
(2)グリーンリカバリーの実現に向けた中小企業等のCO2削減比例型設備導入支援事業
こちらはコロナ禍を乗り越えて脱炭素化に取り組む中小企業等に対し、CO2型設備等の導入を促進することを目的とした支援事業です。
CO2の削減量に応じて補助額が決まるという点がポイントです。
予算額 | 10億円 |
対象 | 民間事業者 |
内容 | ①中小企業等による省CO2型設備等の導入に対して、以下の(A)、(B)のうちいずれか低い額の補助を行う (A) 年間CO2削減量×法定耐用年数×5,000円/tCO2(円) 高機能換気導入は7,700円/tCO2 (B) 総事業費の1/2(円) ②空調等とセットで高機能換気を導入する場合、費用対効果の高い順に補助 ③本補助事業の運営に必要な、公正なCO2削減量の担保等の支援 |
対象設備 | 空調機、給油器、冷凍冷蔵器、ボイラ、高機能換気、EMS |
事業の流れとしては、「応募→CO2削減余地診断→設備導入」となっております。
(3)工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業
2030年削減目標の達成や2050年カーボンニュートラルの実現のための工場・事業場における先導的な脱炭素化に向けた取組を推進することを目的としています。
予算額 | 40億円 |
対象 | 民間事業者 |
内容 | ① 脱炭素化促進計画策定支援 CO2排出量50t以上3000t未満の工場・事業場を保有する中小企業等に対し、CO2排出量削減余地診断に基づく「脱炭素化促進計画」の策定を支援 ②設備更新補助 A. 「脱炭素化促進計画」に基づく設備更新の補助 工場・事業場単位で15%以上削減又は主要なシステム系統で30%以上削減 B. 主要なシステム系統で以下の全てを満たす「脱炭素化促進計画」に基づく設備更新の補助 ⅰ)電化・燃料転換 ⅱ)CO2排出量を4,000t-CO2/年以上削減 ⅲ)CO2排出量を30%以上削減 |
(4)PPA活用等による地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業
本事業は以下6つに分けられます。
(1) ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業
(2) 新たな手法による再エネ導入・価格低減促進事業
(3-1)
①オフサイトから運転制御可能な需要家側の設備・システム等導入支援事業
②再エネの出力抑制低減に資するオフサイトから運転制御可能な発電側の設備・システム等導入支援事業
(3-2)離島における再エネ主力化に向けた運転制御設備導入構築事業
(4) 平時の省CO2と災害時避難施設を両立する直流による建物間融通支援事業
(5) データセンターのゼロエミッション化・レジリエンス強化促進事業
(6) 公共施設の設備制御による地域内再エネ活用モデル構築事業
「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」についてご紹介いたします。
対象 | 民間事業者 |
対象設備 | 太陽光発電 蓄電池 |
補助額 | 太陽光発電: 4~5万円/㎾ 蓄電池:(産業用)7万円/kWh (家庭用)5.5万円/kWh |
太陽光発電設備の補助額については蓄電池の有無や導入方法(PPA、自己所有、リース)によって異なります。
3.経済産業省の補助事業
続いては経済産業省が発表している補助事業についてご紹介いたします。
(1) 先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金(予算額:350億円)
こちらは今年度にもありました補助金です。
工場・事業場において、省エネルギー効果、費用対効果、先進性等を踏まえて政策的意義が高いと認められる設備の導入に係る必要な経費の一部を補助することで、省エネ投資を促すことを目的としたものです。
(2)住宅・建築物需給一体型等省エネルギー投資促進事業(予算額:89億円)
住宅・ビルの徹底的な省エネ推進のため、ZEHやZEB等に対して補助が出る事業です。
また、太陽光発電の自家消費率拡大を目指した次世代ZEH+等の実証等についても補助が出ると発表されています。
(3)需要家主導による太陽光発電導入加速化補助金(予算額:80億円)
発電事業者や需要家自ら太陽光発電設備を設置し、 FIT/FIP制度及び自己託送によることなく、再生可能エネルギーを長期的に利用する際の太陽光発電設備の導入を支援する補助金です。こちらの補助率は1/2程度となる見込みです。
4.最後に
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