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1.法人の電気料金の仕組み
まずは電気代を効率的に削減するためにも、製造業の工場などで使われている高圧電力の電気代の内訳や仕組みなどを把握していきましょう。
法人であっても一般家庭であっても、電気料金の基本的な仕組みは同じです。
電気料金は以下のように算出されています。
基本料金とは電力使用量に関係なく、電力会社に毎月支払う固定料金で、電力会社のプランによってこの金額は異なります。
電力量料金は使用電力量に基づいて計算されたものに「燃料費調整額」を燃料費の変動に応じて合算して算出します。
これに再エネ賦課金を加えた額が毎月電気料金として請求されます。
まずは、この仕組みを理解し、毎月どのくらいの電気料金を支払っているのかをきちんとチェックすることをおすすめいたします。
2.電気代削減の方法①:新電力への切り替え
ではここからは、具体的に電気代を削減する方法について解説していきます。
一つ目は「新電力への切り替え」です。
2016年4月に実施された電力小売り全面自由化に伴い、一般家庭も法人も、自らの意思で電力会社を選べるようになりました。
これまでは、大手電力会社10社(東京電力、関西電力、中部電力、中国電力、四国電力、北陸電力、東北電力、九州電力、北陸電力、沖縄電力)からしか電気を購入できませんでしたが、今では、自社にとって最適な各サービスプランを提供する新電力会社と契約を結ぶことが可能です。
新電力へ切り替えることで、電気料金が下がるだけでなく、事業所・工場・店舗が全国にあっても契約をまとめ、一本化することができ、支払いも一括でできるというメリットもあります。
また、これによって、集中購買によるさらなるコストダウンも可能になります。
その他新電力への切り替えに関してはこちらで解説しております。
3.電気代削減の方法②:省エネ商材の導入
2つ目の方法は高効率な空調やLEDを導入することです。
②-1.空調
空調システムにかかる電気代を節約するためにはまず、エアコンを新調するという方法があります。
・エアコンの新調
工場や施設で、10年、20年前のエアコンをそのまま使っていませんか?
古いエアコンは最新の省エネな空調機と比べ電気代もかかり、性能自体も劣るとても非効率なものが多いです。
お使いのエアコンが規模に合っていない場合や古いものであれば、買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。
他にも空調にかかる電気代を削減する方法は以下のものがあります。
・ビニールカーテンを設置する
・サーキュレーターを設置する
・メンテナンスを定期的に行う
これらを徹底することで、空調にかかる電気料金を削減することができます。
②-2.照明
照明機器を蛍光灯からLEDに変更することで電気料金を削減することができます。
例えば60Wの白熱灯をLED照明に交換すると、それだけでおよそ85%の節電効果が得られるといわれています。
また、LED照明は寿命が長く、ランプの交換を頻繁に行う必要がないため、メンテナンス費用の削減にも繋がります。
②-3.エネマネによる電力の見える化
エネルギーマネジメント(エネマネ)とは、エネルギー使用量等をリアルタイムでデータ化・表示(「見える化」)することができるシステムであり、省エネポイントを見つけ出すことを可能とします。
エネマネは「最大デマンドの抑制」と「使用電力量の削減」で電気代を削減することに貢献します。
・最大デマンドの抑制
最大デマンドを超えないように電力の目標値を設定して、使い過ぎを監視し、電力が目標値を超えそうになった場合に、空調等を自動で制御します。
・使用電力量の削減
「見える化」によって見つけた省エネ可能なポイントを元に、空調機器の設定温度を見直すなど機器の運用方法を調整することで、日々の電気の使用量を削減することができます。
4.電気代削減の方法③:自家消費型太陽光発電
最後に「自家消費型太陽光発電の導入」です。
自家消費型太陽光発電とはその名の通り、自社の工場の屋根に太陽光発電を設置し、発電した電気を自社で利用する太陽光発電のモデルのことを指します。
自家消費型太陽光発電は発電した電気は売電するのではなく、基本的に自社で利用しますので、その分電力会社から買う電気を減らすことができるため、電気代の削減になります。
<自家消費型太陽光を設置した場合の電気代削減例>
システム容量 | 100kW |
システム費用 | 1,600万円 |
20年間の発電量 | 2,200,000kWh |
電気料金単価 | 16.39円/kWh |
20年間の発電量が2,200,000kWhであると仮定すると、
16,000,000円(システム導入費用)÷2,200,000kWh=7.27円/kWhとなり、
7.27円/kWhで電気を購入しているのと同様となります。
電気料金購入単価が16.39円/kWhの場合は、
16.39円/kWh-7.27円/kWhで
9.12円/kWhの電気料金の削減が可能となります。
また、自家消費型太陽光は電気代削減だけでなく、停電時に非常用電源として活用できること、節税対策として有効であること、クリーンエネルギーとして環境貢献出来ることなど、様々なメリットがあります。
自家消費型太陽光発電のメリットについてこちらで詳しく解説しております。
太陽光発電は高額商品だと思われる方も多いかと思いますが、太陽光発電の導入の際は補助金を活用することができるため、コストを抑えて導入が可能です!
「【令和4年度最新情報】概算要求のポイントと使うべき補助事業を解説!」>>
「【カーボンニュートラル投資促進税制】を徹底解説!太陽光発電導入など設備導入で活用できる税制とは?」>>
5. ZEBの導入で事業所全体のコストダウンを行う
ZEBとは、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。
先ほど紹介した電気代削減手法②のような省エネ設備の導入によって使うエネルギーを減らし、また電気代削減手法③である太陽光発電設備の導入によって使う分のエネルギーを事業所内でつくることで、 エネルギー消費量を正味(ネット)でゼロにすることができます。
6.最後に
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