省エネ・創エネ.com Produced by Hasegawa Electric Industries.

column

コラム

脱炭素
【簡単解説】TCFDとは?

今、企業の脱炭素への取り組みが高まっている中で、知っておくべき「TCFD」について解説いたします!

1.TCFDとは?

TCFDとは、G20の要請を受け、気候関連の情報開示及び気候変動に対する金融機関の対応をどのように行うかを検討するため、金融安定理事会により設立された「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」を指します。
TCFDは2017年6月に最終報告書を公表し、企業等に対し、気候変動関連リスク、及び機会に関する下記の項目について開示することを推奨しています。

・ガバナンス(Governance)
・戦略(Strategy)
・リスク管理(Risk Management)
・指標と目標(Metrics and Targets)

投資や金融分野でも「企業が気候変動に関してどのような対応をおこなっているのか」という情報は、投資家が企業の業績を分析し投資判断をするための重要な基準になりつつあります。特に、2008年のリーマンショック以降は、「非財務情報」(企業の「財務諸表」に掲載されていない情報)が企業価値へ与える影響に注目が集まっており、「企業による気候変動への取り組み」もそうした情報のひとつと見なされているのです。

2.TCFDの4つの項目内容

TCFDにおいては「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4つの項目の開示が求められており、それぞれ推奨されている開示内容は以下の通りです。

項目開示内容推奨される開示内容
ガバナンス気候関連リスク・機会についての組織のガバナンス気候関連のリスク及び機会についての、
取締役会による監視体制や経営者の役割
戦略気候関連リスク・機会がもたらす
事業戦略、財務計画への実際の潜在的影響
組織が識別した短期・中期・長期の
気候関連のリスク及び機会の説明
リスク管理気候関連リスクの識別・評価・管理⽅法組織が気候関連リスクを識別・評価・管理する
プロセスが、組織の総合的リスク管理に
どのように統合されているかについて説明
指標と目標気候関連リスク・機会を
評価・管理する際の指標とその⽬標
Scope1、Scope2及び(当てはまる場合は )
Scope3 の温室効果ガス排出量と、
その関連リスクについて説明

そして、上記の情報開示にあたり、シナリオ分析を行うことが求められています。

シナリオ分析とは、地球温暖化や気候変動そのものの影響や、気候変動に関する長期的な政策動向による事業環境の変化等を予想し、それらが自社の事業や経営にどのような影響を及ぼしうるかを分析するものです。

自社に影響のありそうな長期的な政策動向や事業環境の変化のパターンを複数予想し、各シナリオが現在の自社の戦略に与える影響を分析し、その強靱性や弾力性を評価することで、今の戦略の妥当性を検証します。

情報開示をする場合は、このシナリオ分析の結果もあわせてサイトに掲載する企業が多く見られます。

3.企業がTCFDに対応すべき理由

2021年9月27日時点でTCFDに対して、世界全体では金融機関をはじめとする2511の企業・機関が賛同を示し、日本では504の企業・機関が賛同の意を示しております。

出典:TCFDコンソーシアム『TCFDとは』

TCFDに賛同するメリットは、機関や投資家からの評価向上及びビジネスチャンスの創出にあります。
TCFDに対応し情報を開示することは金融機関や投資家からの認知度を向上させ、自社の評価を上げるポイントの一つとなります。
逆に情報を開示していないと、情報を開示している企業と比較してリスクが高いという認識をもたれてしまいます。
今、気候変動・脱炭素への対応が広がる中で、TCFDに対応しない企業の資金調達が難しくなることが予想されます。
しっかり情報を開示することが金融機関や投資家からの支援につながり、新たなビジネスチャンスの拡大につながります。

4.最後に

太陽光発電、蓄電池、省エネ設備のことならいつでもご相談ください!

省エネ・創エネ.comは株式会社長谷川電気工業所が運営しております。
私たち長谷川電気工業所は、電気・設備×ICTの技術で、日本国内のみならず世界の問題解決の一助になりたい。そう考え、日々研鑚を続けています。環境に優しいエネルギーを作ること、そのエネルギーを無駄なく使うこと。電気・空気・水・制御にかかわる総合設備業だからできる課題解決のノウハウを活かし、日本の進んだ環境技術で世界に貢献します。

太陽光発電・省エネ設備の導入をするなら弊社にお任せください!

一覧ページへ戻る