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電気代削減や脱炭素対策への関心が高まるなか、多くの方々から太陽光発電設備についてのお問い合わせをいただいております。
その中で、よく質問いただくのがパネルの選定方法です。
「どこのメーカーのパネルが良いのか?」
「メーカーによってどのような違いがあるのか」
「何を確認すれば良いのか?」
今回は太陽光発電設備の最も重要な「かなめ」とも言える太陽光パネルの選定方法について解説します。
太陽光パネルの選定において見るべきポイントは以下の3つです。
1. 太陽光パネルの性能
2. メーカー保証
3. 第三者認証
1.太陽光パネルの性能
太陽光パネルの性能とは、以下のようなものを言います。
① 変換効率:
太陽光を電気に変換する効率。高効率のパネルは、同じ面積でより多くの電力を作ることができます。
② 温度係数:
パネルの温度が上昇したときにどのくらい発電効率が低下するかを示します。温度係数が低いほど、高温時でも性能低下が少なくなります。
③ 寿命:
パネルの寿命や耐久性。多くのパネルは25年以上の使用できます。
トップメーカーは厳しい競争でしのぎを削ってきましたが、近年ではその性能に大きな差が無くなってきています。
中国製で大丈夫か?
世界の太陽光パネルの生産量の約80%は中国製であり、数社のトップメーカーで占められています。
日本で近年設置されている太陽光パネルも約80%が中国製と言われています。中国製品の品質に不安を持たれる方もいらっしゃいますが、太陽光パネルにつきましては、トップクラスのメーカーのものであれば品質についての心配は不要です。
2.メーカー保証
性能にあまり差が無いとすると、何で選ぶかという話になりますが、重要なポイントとしてメーカー保証があります。
メーカーによって提供される保証には以下の2種類があります。
① 製品保証:
保証期間は一般的に10~15年で、 製品の製造上の欠陥、初期不良に対する保証をします。パネルのフレームが壊れたり、ガラスが割れたりした場合に適用されます。
➁ 出力保証:
保障期間は一般的に25~30年で、パネルの発電能力が一定の水準を下回らないことを保証します。通常、最初の10年間で90%以上、その後の15~20年間で80%以上の出力を保証することが多いです。保証出力を下回った場合、メーカーによるパネル交換などの対応があります。
*これらの保証は、メーカーによって異なる場合がありますので、購入前に詳細を確認することが重要です。また、保証を受けるためには、設置やメンテナンスが適切に行われていることが条件となる場合があります。
3.第三者認証
太陽光パネルの第三者認証は、製品の性能、信頼性、安全性を独立した機関が確認し、認証する制度です。
この「第三者認証機関」には主に2つの認証機関(国際基準準拠)があります。
➀JET(ジェット):
一般財団法人電気安全環境研究所(JET)が行う認証で、陽光パネルの性能、信頼性、安全性を確認します。
JET認証は太陽光パネルが適用試験基準に適合しているかどうかだけではなく、製造する工場の品質管理体制や規格適合性試験等の的確性の確認なども行われます。認証後も適用された規格・基準に適合した製品を継続的に製造できる能力を維持管理していることの確認が行われます。
➁TUV(テュフ):
ドイツの技術検査協会(TÜV)が行う認証で、特にヨーロッパで広く使用されています。
TUV認証は国際電気規格であるIEC規格に準拠した試験が行われます。その認証基準は約30項目にも及ぶ試験項目があり、TUV認証を取得しているということは世界基準の製品であると言えます。
その他にも以下の認証があります。
・IEC:国際電気標準会議(IEC)が定める基準に基づくIEC認証は世界的に広く認知されています。
・UL:アメリカのUnderwriters Laboratories(UL)が行うUL認証は北米市場での信頼性が高いです。
パネル選定の際に、これらの第三者認証を受けているかも、ぜひご確認ください。
長谷川電気工業所では国内外問わず、多くの太陽光パネルメーカーの取り扱いをさせていただいております。ご提案をさせていただく際には、上記のような太陽光パネルの性能、保証、第三者認証などについてご説明差し上げ、ご納得頂くようにしております。
太陽光発電設備、その他省エネ、脱炭素関連のご相談は、弊社までよろしくお願い申し上げます。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。