省エネ・創エネ.com Produced by Hasegawa Electric Industries.

column

コラム

創エネ・再エネ
実測値から解説!新潟県は太陽光発電の効率は悪いのか?

弊社がある新潟県といえば、積雪地域として知られており、「太陽光発電設備を導入しても十分な発電量が得られないのではないか?」といった疑問や不安を抱かれる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、弊社で設置した太陽光発電設備の直近1年間の発電量をもとに、新潟県での太陽光発電の実情について解説していきます。

 

1.太陽光発電の一般的な基準と効率

太陽光発電設備の発電量は一般的にどの程度なのか。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のデータから国内の発電量の平均値を算出すると、システム容量1kWあたりの年間発電量1,216kWhとなります。今回はこのデータを用いて弊社で設置した県内案件と比較して発電量が高いのか、低いのかを検証していきます。

 

システム容量とは・・・パネルの出力容量とPCS(パワーコンディショナー)の容量のうち、低い方に依存します。太陽光発電では、PCSの容量を超えた分の発電はできないが、PCSを効率的に稼働させるためにパネルを多く載せる「過積載」を行うケースが多く見られます。
過積載とは・・・システム容量(PCS容量)は同じでも、パネル容量を大きくすることで発電効率を高める手法です。パネル容量が多いと、冬場や悪天候でも一定の発電が見込めますが、その分設置面積や費用が増える点も考慮が必要です。

 

2.弊社で設置した新潟県内の太陽光発電設備の発電量

新潟県における実際の発電効率が気になるところですが、弊社が新潟県下越地域に設置した太陽光発電設備の直近1年間の実測データをもとに、1kWあたりの年間発電量の平均値を算出しました。下記データは、NEDOが提供する全国平均の発電量データベースと比較したものです。

全国平均 (kWh)新潟県下越地区案件平均 (kWh)比 (%)
1月896977%
2月9296104%
3月109114105%
4月117150129%
5月121126104%
6月99156158%
7月108119110%
8月117140120%
9月1028886%
10月997475%
11月815467%
12月825062%
合計1,2161,237102%

新潟県は秋冬にかけては全国平均を下回っております。積雪地域ということでこちらはイメージ通りかと思います。しかし、全国平均に対し50%を下回るような月はないため、冬でもある程度の発電ができていることがわかります。弊社では積雪地域における過積載率を通常より大きく設計しているため、その効果が出ているといえます。

次に春夏に関しては全国平均を上回っており、特に6月は顕著です。新潟県では梅雨の時期でもあまり雨が降らない特徴がある為、そういった地域性による所があるかと考えられます。また、太陽光パネルは表面温度が25度を超えると効率が悪くなる特性があるため、気温による影響も大きいかと思われます。

年間の合計でも、新潟県は全国平均をわずかに上回っているため、適切に設計を行うことで新潟県が太陽光発電に向かないということはないといえます。

 

3. まとめ

一般的に「雪国では太陽光発電の効率が悪い」というイメージがありますが、新潟県であっても適切な設計を施すことで十分な発電効果が得られます。

また、弊社では雪国ならではの工法も取り入れることで、積雪や厳しい気候に強い安心の設備提供が可能です。新潟県での太陽光発電を検討される際は、ぜひ長谷川電気工業所にご相談ください。地域特性に合わせた最適なご提案をさせていただきます。

一覧ページへ戻る