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今回は経済産業省から公募される省エネ・再エネで活用できる補助金の、令和4年度補正予算について解説いたします。
1.【経済産業省】電気・ガス価格激変緩和対策事業
予算 | 約3.1兆円 |
対象 | 電気事業者・ガス事業者 |
支援対象期間 | 令和5年1月以降 |
こちらは電力・都市ガスの小売事業者等が国や事務局に補助金の申請を行うことで、電力・都市ガスの需要者の料金の単価を下げることができる事業となります。
つまり家庭や企業などの需要家に関しては申請等が不要で電気代・都市ガス代を削減することができます。
値下げ価格(税込み)は以下のようになっています。
適用期間 | 電気(低圧) | 電気(高圧) | 都市ガス |
令和5年1月使用分(2月検針分)から 令和5年8月使用分(9月検針分) | 7.0円/kWh | 3.5円/kWh | 30円/㎥ |
令和5年9月使用分(10月検針分) | 3.5円/kWh | 1.8円/kWh | 15円/㎥ |
※補助金は税抜きで支払い
電気料金の値下げに関しては燃料調整費からの値引きとなります。
また都市ガスに関して対象需要家は家庭及び都市ガスの年間契約量が1000万㎥未満の企業が対象となります。
1月末時点で949社が値引きを行う事業者として採択されましたので、家庭や企業等の多くの需要家が本事業の恩恵を受けることとなります。
2.【経済産業省】クリーンエネルギー自動車導入促進補助金
予算 | 700億円 |
補助対象 | 電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車等の購入費の一部 |
補助対象者 | 対象車を購入する個人、法人、地方公共団体等 ※新車新規登録(新車新規検査届出)で、自家用の車両に限ります。 |
補助対象基準 | 令和4年11月8日以降に新車新規登録(登録車)又は新車新規検査届出(軽自動車など)された自動車 |
補助上限額 | ・電気自動車(軽自動車を除く):上限65万円 ・軽電気自動車:上限45万円 ・プラグインハイブリッド車:上限45万円 ・燃料電池自動車:上限230万円 ・超小型モビリティ:定額25万円(個人)、定額35万円(サービスユース) 下記、条件A又はBを満たす車両の場合は、補助上限額が異なります。 《条件》 A.車載コンセント(1500W/AC100V)から電力を取り出せる給電機能がある車両 B.外部給電器やV2H 充放電設備を経由して電力を取り出すことができる車両 ・電気自動車(軽自動車を除く):上限85万円 ・軽電気自動車:上限55万円 ・プラグインハイブリッド車:上限55万円 ・燃料電池自動車:上限255万円 ・超小型モビリティ:定額35万円(個人)、定額45万円(サービスユース) |
こちらは電気自動車等の購入費の一部を補助する事業となっており、CEV補助金(clean energy vehicle)と呼ばれることもあります。
上記概要は令和4年11月8日~令和5年2月17日までに新車新規登録(新車新規検査届出)を行った車両のものとなっています。
令和5年2月18日以降に新車新規登録(新車新規検査届出)されたものに関しては別途詳細な補助要件が決定次第公表される予定です。
参考:経済産業省
3.【経済産業省】クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充填インフラ等導入促進補助金
こちらは電気自動車等の充電設備やV2H充放電設備の購入費や工事費に使用することができる補助金です。
予算 | 200億円 |
補助対象 | 「a.充電設備」や「b.V2H充放電設備」の購入費及び工事費の一部、「c.水素ステーション」の整備費及び運営費の一部、「d.外部給電器」の購入費の一部 |
補助対象者 | 対象設備を設置する個人、法人、地方公共団体等(ただし、「a.充電設備」は複数人が使用可能であることを条件として、個人宅への設置は対象外。) |
補助率等の具体的な要件については今後公表される予定です。
参考までに令和3年度補正予算・令和4年度当初予算の概要をご紹介いたします。
・V2H充放電設備
設備費:上限75万円(補助率1/2)
工事費:上限95万円(法人)(補助率10/10)
40万円(個人)(補助率10/10)
・外部給電器
設備費:上限50万円(補助率1/3)
水素充填インフラ整備事業に関しては水素供給設備の規模、供給方式等を加味した上で1/2~2/3の補助率となっています。
参考:経済産業省
4.【経済産業省】需要家主導型太陽光発電及び再生可能エネルギー電源併設型蓄電池 導入支援事業費補助金
予算 | 255億円 |
補助対象 | オフサイトで太陽光発電設備及び再生可能エネルギー併設型の蓄電池を導入するための、機器購入等の費用 |
補助対象者 | 民間事業者等 |
補助率 | (1)需要家主導型太陽光発電導入支援 2/3、1/2、1/3 (2)再エネ電源併設型蓄電池導入支援 1/2、1/3、1/4 |
ポイント
(1)需要家主導型太陽光発電導入支援
・2MW以上の新規設置案件であること。
・FIT/FIPを活用しない、自己託送ではないこと。
・需要家と8年以上の受電契約等を結ぶこと。
(2)再エネ電源併設型蓄電池導入支援
FIPの認定を受ける案件であること等を条件に、一定の容量・価格の上限のもと、蓄電池の導入を支援。
参考:経済産業省
5.【環境省】ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業
こちらは自家消費型太陽光発電の導入の際に使用できる補助金です。
予算 | 90億円のうち一部 |
補助対象 | ①自家消費型太陽光発電システム ②蓄電池 ③充放電設備(V2H等) ④電気自動車(EV、PHEV等) |
補助対象者 | 民間事業者・団体 |
補助率 | ①太陽光発電設備(定額) ・購入モデル:4万円/kW ・PPA・リース:5万円/kW ・戸建て住宅(PPA・リース):7万円/kW ※戸建て住宅の購入モデルは対象外 ②蓄電池:定額(上限:補助対象経費の1/3) ③充放電設備:EVをV2H充放電設備とセットで購入する場合に限り、蓄電容量の1/2×4万円/kWh補助 |
ポイント
・新規で太陽光発電を導入する場合に限り、定置用蓄電池単体での補助も行われる。
・蓄電池(V2H充放電設備を含む)が応募必須要件となる。
・太陽光の逆潮流の禁止。完全自家消費のみ。
参考:環境省
6.【環境省】新たな手法による再エネ導入・価格低減促進事業
こちらはソーラーカーポート・水上太陽光・営農型太陽光で活用できる補助金となっています。
予算 | 90億円のうち一部 |
補助対象 | ①建物における太陽光発電の新たな設置手法活用事業 ⇒駐車場(ソーラーカーポート) ②地域における太陽光発電の新たな設置場所活用事業 ⇒営農地、ため池、廃棄物処分場(埋立地) ③オフサイトからの自営線による再エネ調達促進事業 ④再エネ熱利用・自家消費型再エネ発電等の価格低減促進事業 |
補助対象者 | 民間事業者・団体等 |
補助率 | ①:1/3 ②:1/2 ③:1/3 ④:3/4、1/3、1/2 |
これらはそれぞれ自家消費型太陽光発電での導入が前提となります。
補助金の予算には限りがありますのでお早目に検討していただければ幸いです。
2023年に使用することができる補助金は他にも様々ございます。
補助金について詳しく知りたい方はお気軽にお問い合わせください。