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コラム

補助金・税制優遇
【2024年1月版】電気・ガス料金への補助制度について

1.補助事業の背景

「電気・ガス価格激変緩和対策事業」が始まった背景には、皆様のご存じのロシア・ウクライナの紛争問題があります。
世界屈指の天然ガス輸出国でもあるロシアが各国に対する輸出制限を実施しており、その一方、エネルギーの約9割を輸入に頼っている日本が、いわゆる「輸入コスト増」の状態になり、結果として電気・ガス代が増加しています。
この状況を受け、2023年1月から家庭・企業に対する補助金を投入し、当初の期限(2023年9月まで)から延長となり、現在まで続いています。

2.補助制度の変更内容

2024年1月現在、電気・ガス代に対する、家庭・企業別の補助額は以下の通りとなっています。

※なお、補助金の対象は下記の通りです。
電気代:低圧・高圧契約をしている家庭・企業(特別高圧は対象外)   
ガス代:年間契約量1,000万㎥未満の家庭・企業(LPガス対象外)

<実際の値引き額を知りたい方はこちら>
https://r5.denkigas-gekihenkanwa.go.jp/

上記の様に、補助金開始直後は、高い補助率が設定されていましたが、
2024年1月現在では、電気・ガスとも当初の半額の補助率となっています。

また、今回の継続は「2024年5月使用分」までということが判明しており、
特に「5月使用分」については、さらに半減するため、補助金メリットが徐々に薄くなってきていることが分かります。

なお、5月以降、本補助金が継続されるか否かは、まだ決定しておりません。
補助金が無くなれば、必然的に支払う電気代が増えるため、家庭・企業への負担は重たくなってしまいます。

3.今後の見通し

補助金の継続については、先述の通りまだ決まっていません。
一方で、2024年1月現在で、火力発電の燃料として多く使用される「天然ガス(LNG)」のコストが上昇しており、電力会社によっては、「燃料費調整額」などが上昇している地域も見受けられます。

特に身近な電気代においては、今後の見通しを予想する上で、
「燃料費調整額」の傾向が参考数値となるでしょう。

<各電力会社の燃料費調整額参考URL>
①北海道電力
https://www.hepco.co.jp/home/price/system/system03.html

②東北電力
https://www.tohoku-epco.co.jp/dprivate/attempt/adjust/adjust_value/

③東京電力
https://www.tepco.co.jp/ep/corporate/adjust2/new/index-j.html

④中部電力
https://miraiz.chuden.co.jp/business/electric/contract/fuelcost_transition/

⑤北陸電力
https://www.rikuden.co.jp/nencho/tanka.html

⑥関西電力
https://biz.kepco.jp/elec/seido/nencho/

⑦中国電力
https://www.energia.co.jp/elec/seido/nencho/index.html#ichiran

⑧四国電力
https://www.yonden.co.jp/customer/price/fuel_adjustments.html

⑨九州電力
https://www.kyuden.co.jp/rate_adj_past.html

⑩沖縄電力
https://www.okiden.co.jp/common/adjust/

4.エネルギーコスト削減のためにできる事

電気代・ガス代の削減を行うためには、
まず初めに
「使用量を知る」
「上昇する原因を把握する」
事が非常に重要です。

よく考えられるのが
「空調・照明を最新の省エネ機器に入れ替える」
という方法ですが、これも1つの方法です。

ただし、省エネ機器の入れ替えで得られる削減効果としては、
「効能を変えず、電気使用量を減らす」ことで電気代を下げる方法ですが、

仮に、「電気料金単価」が上昇してしまうと、省エネ効果は減少してしまいます。

したがって、「上昇する原因を把握」し、根本から削減していくことで、本質的な電気代削減を実現することができます。

具体的には、
「単価の安い電力会社に切り替える」や
「太陽光発電などで、自ら電気を作り出す」など、
難易度に差はあるものの、長期的に考えれば、早い段階で対策を行っていくことで、
電気代上昇の局面でヒヤヒヤしないことが大切です。

特に太陽光発電の導入においては、
国のみならず、都道府県・市区町村などの自治体でも、補助金制度が始まっているケースも散見され、2024年度においても、各自治体から発表される可能性が高いです。
※参考:国の補助金(2023年度補正、2024年度本予算情報)
https://www.env.go.jp/earth/earth/ondanka/enetoku/2024/

電気代・ガス代は、過去のピーク時から比べ、落ち着いている状況ですが、
今後の動向により上昇する可能性もございます。

お早めの対策を検討いただき、補助金などを活用しながらお得に設備導入を検討されることをお勧めします。

弊社でも、空調・LED・太陽光発電等、様々なコスト削減提案を行っております。
お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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